ソフトウェアだけど入力は人間がやるって、ちょっと考えると「?」になるけれど、正確な入力を求める人が作業を依頼する窓口がアプリの形をとっている、って考えれば別に変じゃない。
OCR技術がいつまでたっても今ひとつなものだから、データ入力は結局人間がやるのが一番!ってことになって原点回帰しちゃったのか。”アプリの中の人”がホントに何百人もいるにもかかわらず、しかも「完全無料」などと謳ってしまっている。大丈夫なのか、これ。うれしすぎるんだけど。
名刺を代行入力してくれるサービス『Eight』
OCRによる名刺管理ソフトはいろいろあれど、さまざまな形式が存在する名刺に対してOCR機能も対応しきれず、結局自分で打った方がまし、なんてことが多い。だからこの『Eight』というサービスはそれを諦めて、自社で手入力する道を選んだ。
ユーザーはスマホで名刺の写真をパチリと撮って送るだけ。データは寝ている間に代行入力されて翌朝にはデータベースに入っているという寸法だ。
データはスマホ以外にPCからでも閲覧できるし、FacebookやGMailとの連携も可能。役職の変更などにも素早く対応できる。自分だけの専属秘書って感じだ。
枚数無制限で完全無料だが、今後は企業向けに有料プランも設けていくらしい。現在50万人が利用しているそうなのだが、中の人はいったい何人でやっているのだろうか。
何枚でも無料で宛名入力『スマホで年賀状』
日本郵便が本気を出して世に送り出した『スマホで年賀状』サービス。スマホだけで年賀状が作れるというこの新サービスのウリの一つが「宛名代行入力」だ。
年賀状の宛名面を写真に撮って送るだけで、オペレーターが正確に手入力してくれる。年賀状ソフトの場合、宛名入力だけが面倒で、そこさえクリアできればあとはお絵かきソフトみたいなもの。面倒な部分を代行してくれるのだから、ここまでしてもらってもまだ年賀状書きが面倒だと言ったら罰が当たるというもの。
昨今の年賀状離れをなんとか食い止めようとする日本郵便の意地が伝わってくるような、”捨て身”級のサービス。こちらのオペレーターも大変だ。でも季節ものだから名刺よりコストは抑えられるのか。
残念ながら2014年末は予想以上の利用者増によるマンパワー不足からかサービスの一時停止を与儀なくされてしまったようだが、来年はオペレーターを増員して頑張ってくれることを期待したい。
レシートを見て代行入力してくれる『Dr.Wallet』
家計簿をつける重要性は主婦であろうが主夫であろうが独男独女であろうが、みな同じ。でもなかなか続かないのは日々の入力が億劫だから。この億劫な部分を代行して、世の中の人たちをやりくり上手にしてしまおうというサービスが『Dr.Wallet(ドクターウォレット)』。
オペレーターの代行入力で精度99.9%を誇るこのサービスは、スマホでレシートの写真を撮って送るだけで入力が完了するので、どんなに面倒くさがりな人でも続けられる究極の家計簿アプリ。
OCRアプリはこれまでにもあったけれど、人間が入力してくれる細やかさには到底かなわない。データ入力が詳細だから統計も出しやすい。単なる出納帳ではなく、家計簿が家計分析アプリの域にまで達することができるのは、オペレーターの入力あってこそだ。
無料コースではレシートの読み取りが月間100枚までという制約がある。どうしても100枚を超えるという場合、Android版アプリでは100枚を超えた場合の有償対処があるとのこと。でも普通の家なら100枚以内で済むんじゃないだろうか。
どんなにアプリの性能が高まっても、オペレーターには敵わない。手入力してくれるうれしいアプリはとってもありがたいものだ。オペレーターの方々に感謝しながら日々活用させてもらおう。