最近のノートPCやタブレットPCはどれも軽量化・省電力化が進んでいるので、一昔前のようにメモリーの増設やストレージの換装ができなくなっている。ちょっと前に購入したASUSのTransBook Flip TP200SAもその手のモノだった。
TP200SAはなかなかの良品
口コミでは結構叩かれたりしているのだけれど、ASUSのTP200SAは結構使える良品だと思っている。いわゆるコンバーチブルタイプと呼ばれる製品で、ヒンジが360度回転してタブレット型に変形する。総重量1.2キロのタブレットなので結構重たいのだが、それでもタブレットに変形してくれるのはうれしいものだ。
CPUにはceleron Dual-Core N3050の1.6GHzが使われているので比較的使い勝手がいい。もちろん中の下であることは否めないのだが、使ってみると案外サクサク動くのでびっくり。
WIndows10のタブレットモードもなかなか使える
WindowsストアアプリにはGooglePlayのような勢いがないので、Windows10をタブレットモードにして使うようにできているTP200SAのようなWindowsタブレットは使えるアプリを探すのがなかなか難儀だ。ZIP形式の電子書籍を扱うリーダー1つ探すのも一苦労。でも、Coverのような使えるアプリを見つけて使ってみると、Windowsタブレットも結構使えるじゃん、と思えてくる。
Windowsにタブレットモードなんて必要ない、という人が多いのではないかと思うけれど、さすがにコンバーチブルPCを持っているとタブレットモードを使うことも増えるので抵抗を感じなくなっていく。今後ストアアプリがより充実していってくれることに期待して、しばらくはWindowsタブレットにも付き合っていこうかという気にもなる。
にしても、メモリー2GBはケチりすぎ
TP200SAの残念なところは、実装メモリーが2GBだという点。Windows10で2GBというのはあまりに少なすぎる。このメモリー容量について、実はTP200SAを購入する際に、ちょっと勘違いしたことがある。
ASUSの公式サイトなどには「メモリーの増設や交換はサポートしておりません」みたいな一文が記載されているので、「サポートしていないけど勝手にやれば?」みたいな意味なのかと思っていた。また、搭載メモリーの種類がDDR3L PC3-12800という表記とPC3-1600という表記が混在しており、しかもどこにも”オンボード”って書いてないので、「換装できるかも・・・」と淡い期待を持ってしまったのがいけなかった。
さらにもうひとつ。USのAmazonには時々、4GBのメモリーを積んだTP200SAが載るのだ。記載ミスなのか何なのかよくわからないが、海外ではひょっとしたら4GBのメモリーを搭載したTP200SAが売り出されているのかも・・・と思ったのも、換装期待に拍車をかけた。
実際、裏カバーを開けてみると・・・
本体の薄さを考えるとメモリーの換装はまず無理だろうなと思っていたのだが、念のため裏カバーを開けてみた。こんな感じだ。
中身は至ってシンプル。メインボードもコンパクト設計だ。メモリースロットなど付く余地もない。
ボード上には”SKhynix”製のチップが・・・。型番から調べてみると、オンボード用のDLL3Lのメモリーチップの型番のようだった。
まあ、軽量設計のノートやタブレットでパーツの換装を期待するのも無理な話なのだが・・・。メモリーの換装ができれば、より使えるタブレットPCになりうる可能性があったのに、残念ながらTP200SAのメモリーを4GBとかに交換するのは無理そうだ。これは「サポートしていない」というより「不可能」と書けばいいのに。あるいは”オンボード”と。
まさかメインボードの裏にメモリーがささってるとか・・・、とも思ったのだけれど、隙間からのぞいただけでやめといた。いろいろ抜き差ししなければならなそうだったので。
昔のようにメモリーを乗せ換えたり、ハードディスクが壊れたから交換したり、みたいなことは今後はほとんどできなくなるのだろうなということを実感した。TP200SAの場合、それでも2GBでなんとか使えているのでいいといえばいいし、何より気に入っているので文句は言わないが、少々のコストを抑えるためだけに2GBの実装して売るのはあまりいいことではないと思う。せっかくいい感じの製品なんだから、思い切って4GB載せちゃえばよかったのに、ほんと。