オジサンたちの永遠のヒーローであるウルトラマンを、円谷プロが自らの手で現代の渋谷の街に蘇らせた。しかもこれまでに見たこともないない最高のクオリティで!
円谷プロだって別に本格映画化やらハリウッド譲渡なんてことは考えてないんだろうけれど、ウルトラマンよろしく2分46秒だけ本気出した円谷プロの渾身のウルトラマン『ULTRAMAN_n/a』は、やっぱり映画館の大画面で観たいと思わせる驚異の出来栄えだった。
ウルトラマンの人間っぽい表情や、筋肉の動きが手に取るようにわかる描写が何とも言えずいい感じ。これはマニア受けするタイプのウルトラマンの映像で、一般受けはしないのかもしれないけれど。
そもそも”ウルトラマンAタイプ”ってのは「顔が怖い」だの「不気味」だの「痩せすぎ」だのと言われているけれど、この記念すべき第一号のウルトラマンこそが、世のオジサンたちにとって最も印象の強いウルトラマンなのだ。筋骨隆々でもないし、変に宇宙人っぽくもない、どこか人間臭い造形こそが”ウルトラマンAタイプ”だと思う。
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いずれにしても最近の”イケメン男優”や”ド派手な特殊効果”頼みのウルトラマンとは一線を画している。テラテラした感じの肉体美を見せつけてくれるウルトラマンにくぎ付けだ。
この映像に出てくる怪獣はどこか見覚えがあると思ったら、ザラガスに似ているみたい。渋いところを攻めてきたもんだ。
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本格的に劇場版を製作するようなことはないのだろうけれど、こういうウルトラマンならオジサンたちでも劇場に足を運んで観てみたいと思うかもしれない。
ちなみに円谷英二監督は1901年7月7日生まれ。映像の最後の日付けはこれを指していると言われている。何かの公開日というわけではなかった。残念。