我が家はiPhone/Android入り交じった複数台のスマホと、iPadやノートPCなどを使っており、旅行をしようものなら5台ぐらいは回線が必要になる。ここ数年は「通信費をいかに安く抑えるか」に心血を注いできた。
でも2021年からはどれを選んでもかなり安く抑えることが出来そうでうれしい。
以下は2021年1月末の我が家のSIM事情だ。複数台のスマホをお持ちの方やSIM導入を検討中の方には少しぐらい参考になるかもしれない。
目次
ごちゃごちゃしたSIM環境を見直すチャンス
これまでたくさんのSIMを使ってきた。
格安SIMは比較的速いと感じるものもあれば使い物にならなくて早々に解約したものもあった。2021年になって諸般の事情により携帯大手キャリアがこぞって値下げをする事態が起きたため、月間データ量20GBで3000円を切る価格設定が当たり前になったのだ。
2021年はじめの我が家のSIM事情は次の通り。
- ①DOCOMO回線(音声通話SIM/1GB)
- ②au回線(音声通話SIM/1GB)
- ③日本通信SIM(音声通話SIM/16GB⇒20GB)
- ④楽天モバイル(音声通話SIM/低速無制限)
- ⑤HISモバイル(データSIM/段階制)
①と②は昔から契約しているキャリア回線で、これらは解約するだけの理由がないので残している。一番安いプランにして使い続けているのだけれど、それでもDOCOMOが1800円、auが2980円。特にauが妙に割高な感じがするので、これが一番なんとかしたい。
③の日本通信SIMは月額1980円で16GBまで使える格安SIM。しかもahamoがスタートしたらそれに対抗する形で16GB⇒20GBに拡張されることになっている。16GB(20GB)を越えてからは1GBごとに250円ずつ加算されていく料金プラン。
④の楽天モバイルは使い放題の低速通信SIM(組み合わせプラン)を利用。回線速度は遅すぎて使い物にならないが、それでも無制限の音声通話SIMとしては破格の1250円なのでほぼメイン回線として使い続けていた・・・が、楽天モバイルが自社のインフラに移行するにあたり、「Rakuten UN-LIMIT V」への乗り換えを勧められている。月額が2980円になってしまうけれど、1年間は無料。1250円のままでいくよりかは・・・と思い、乗り換えを実施。
⑤のHISモバイルは予備用のデータ回線SIMとして契約。100MBまでなら月額180円。2GBで700円、5GBで1200円・・・で、30GB使うと5250円になる。モバイルWiFiルーターに挿して使っている。
こんな感じでいろいろあって、自分でも結構訳がわからない状況だった。SIMがいろいろ安くなってきた今、見直すには最高のチャンスかもしれない・・・。
日本通信SIMは安くてしかも十分使える
2020年中に購入して一番の当たりだったのが日本通信SIM。これは安い割には通信速度もほどほど出るので重宝している。
実は2020年の後半は「どんなときもWiFi」の騒動に巻き込まれて大変だった。メインのWiFiとして使っていたのだけれどトラブルが起きてからは使い物にならなくなり、それが落ち着いて”無制限”じゃなくなってからも安定せず。逆に以前つながっていた場所でつながらなくなったため、やむなく手を引いた。
日本通信SIMは「合理的20GBプラン(今は16GB)」という料金プランがあって、月額1,980円で70分の無料通話付きなのがうれしい。
「合理的かけほプラン」と「合理的20GBプラン(今は16GB)」へのサービス変更ができるようになりました! https://t.co/w7PafOiAAa
b-mobile 990ジャストフィットSIM(ドコモ版)からもサービス変更ができます。https://t.co/B8gLdmnHco
お手続きはマイページのサービス変更からお願いいたします。
— 日本通信&b-mobile公式 (@bmobile_jci) December 25, 2020
ただせっかく無料通話が付いているのだけれど、私はこのSIMをモバイルWiFiルーター(HuaweiのE5577)に挿して使っているので恩恵に預かっていない。音声通話はほとんど全く使わないので、まあいいかとは思っている。
HISモバイルのSIMは3ヶ月ほどになるが、今のところほとんど利用していない。こちらも別のモバイルルーターに挿していつでも使えるようにしているのだけれど、月間のデータ使用量が16GBを越えたことがないので出番はない。
前に契約をしたいというトモダチから再度連絡があったよなー
SIMだけ入れ替えで、携帯料金1万円も安くなったらしいよなー
色々騒いでいるけど、業界最安値は実話ボクなんよなっhttps://t.co/IjOunRg2lF
今使っているスマホのSIMを入れ替えるだけ
電波回線も、ドコモとソフトバンクだから心配なしよな pic.twitter.com/DKCLi2QBkb— 【公式】HISモバイル〜変なくん〜 (@mobile_his) October 10, 2020
主要キャリアの20GB定額が今春スタート
主要キャリアの新プランが出揃った。データ容量20GBのオンライン専用プランはどのキャリアでも2021年3月(楽天は4月)からスタートする。
ドコモのahamo、ソフトバンクのSoftBank on LINEは2980円。auのpovoが2480円。これに2021年1月末に発表された楽天モバイルUN-LIMIT VIと、日本通信SIMを加えて比較してみる。
ahamo(DOCOMO) | povo(au) | SoftBank on LINE | Rakuten UN-LIMIT VI | 日本通信SIM | |
---|---|---|---|---|---|
月額料金 | 2980円 | 2480円 | 2980円 | 0円~2980円 (1年無料) | 1980円 |
音声通話 | 5分以内無料 | +500円で 5分以内無料 | 5分以内無料 | RakutenLINKアプリなら無料 | 70分無料 |
通信容量 | 20GB/月 | 20GB/月 | 20GB/月 | 楽天エリア 無制限 その他 1GB/0円~20GB超/2980円 | 16GB/月 (20GB/月) |
データ追加 | 1GB:500円 | 1GB:500円 | 1GB:500円 | 1GB:500円 | 1GB:250円 |
キャリアメール | 不可 | 不可 | 不可 | ー | ー |
eSIM | 対応予定 | 対応 | 対応 | 対応 | 非対応 |
ネットワーク | 4G/5G | 4G/5G | 4G/5G | 4G/5G | 4G |
備考 | LINEがギガノーカウント | 1年無料キャンペーン |
基本的なサービス内容は主要3キャリアでそれほどの違いはない。auのpovoが2480円なのは、5分間通話無料のオプションが別売りになっているだけ。
「キャリアメールが使えない」とか「複数回線向けの割引がない」とかいろいろあるけれど、キャリアメールってのはほとんど使われてないのではないか。
この中では楽天モバイルのUN-LIMIT VIが柔軟性という点でかなり高ポイント。1GBまで0円(タダ)というのはまさに捨て身だ。
でも安くなるのはいいことだけれど、安くすると品質が下がるのが世の常。あるいは別のところにしわ寄せが来たり、より安価なサービスを提供している業者が割を食ったりする。そんなことはあまり起きないほうがうれしい。
後出しの楽天モバイルは最強かもしれない
大手キャリアが出揃ってから後出しする形で新プランを発表した楽天モバイル。上限2980円は他社に合わせたかたちだけれど、段階制の料金プランにしたところがすごい。
月間のデータ使用量が1GBまでならば、月額は0円。3GBまでは980円、20GBまでは1980円、それ以上でも2980円が上限。
【新料金プラン】
たくさん使う人にも、あまり使わない人にも最適なワンプラン「Rakuten UN-LIMIT VI」を発表しました!
データ利用量が1GBを超えない月は0円、20GBを超えた場合は使い放題で2,980円(税別)!ぜひ、今すぐお申込みください。
▼詳しくはコチラhttps://t.co/9lKgPpwI9K pic.twitter.com/SYX4Y7cwmj
— 楽天モバイル (@Rakuten_Mobile) January 29, 2021
みんながみんな大容量を必要とするわけでなく、また月ごとに変動があって当たり前なので、段階制はメリットが高い。
端末と抱き合わせのキャンペーンはRakuten miniが1円、Rakuten Handは20000円のAndroid端末が19999ポイントの還元で実質1円。
しかもこの端末、けっこう普通に使えそう。少なくともポケモンGOをやるのに問題はなかった。
ポイントバックを受けるには開通日の翌月末までにRakutenLINKアプリを使って10秒以上の通話と1回以上のSMSメッセージの送信を行う必要がある。早速済ませておいたけれど、翌々月末のポイントバックまでではちょっと心配・・・。
MVNOはさらに安くなるのか
月額料金は日本通信SIMが安い。MVNOなのだから安くて当たり前なのだけれど、16GBからスタートして20GBにすることを確約。ドコモに対抗するのは勇気のいることだと思う。ユーザーが集中して遅くならないといいけれど。
しかし、これほど低価格な大容量プランを主要キャリアが打ち出すと、MVNOの存続が危ぶまれてもしかたない。「小容量ながら安価」というのがMVNOのウリだったのに、大手から出されたのが「大容量で安価」「しかもMVO品質」となると立場がない。
動画でも何でもさくさく動く高速通信が欲しければ日本通信SIM以外を選ぶべきなのだろうけれど、日本通信でも速いときは速いので悩むところ。
さらに老舗のmineoも20GBで1750円という新プランを発表。1GBまでなら800円なので、これはこれでいいかもしれない。ただしこれはデータ専用SIMの価格で、音声通話SIMなら20GBで1980円となり、日本通信と並ぶ。
mineoの新料金プラン「マイピタ」2月1日より提供開始‼️
🟢1GB/5GB/10GB/20GBの4つのデータ容量でより選びやすくシンプルな料金体系に!
🟢auプラン/ドコモプラン/ソフトバンクプランの3つのプラン料金を統一!
🟢必要なものを必要なだけ、おトクな料金で!#mineo新料金プラン #マイピタ pic.twitter.com/MUEjmWUhCA
— mineo(マイネオ) (@mineojp) January 27, 2021
楽天モバイルで大丈夫なのか
あとは何といっても楽天モバイルの今後。
大手キャリアと比べると基地局の数が少ないのは否めない。実際、私が住んでいる地方都市で楽天の電波が使えるようになるのはまだまだかなり先の話だと思う。
ある程度使えて、価格的に手頃であれば本格的に使いたいと思うけれど、完全に楽天モバイルオンリーにするのはまだ不安。
まとめ:選択肢があるような無いような・・・
以上、我が家のSIM環境の見直しを楽天モバイル新プランの導入から始めた件についての紹介というか報告というか。
楽天モバイルは0円という掟破りの手段を使ってユーザーの確保に乗り出した。楽天モバイルの諸事情が問題なしならば楽天一色でいってもOKな気もする。
20GB以上利用する人ならば、価格的にはmineoの1750円(データSIM)が最安か。うちの場合は電話を使わないのに通話SIMを選んでいる日本通信SIMよりも、データオンリーのmineoのほうがニーズに合っている。
選択肢がいろいろあるような気がしていたのだけれど、今のところそれほど数はない。中古のモバイルWiFiルーターを買って、値下げで安くなったSIMを挿して、どうしても残したいキャリアスマホは料金プランを見直してそのまま残す。
我が家では結局、そんな感じで収まっていくのだろう。