Meta QUESTなどのVRヘッドセット(ヘッドマウントディスプレイ/HMD)を使っていて一番困ることは、頭や首や頬骨が痛くなることです。Meta Quest 2は515g、Meta Quest 3は503gですから、首に負担がかかるのは当たり前。動いてもズレないようにヘッドバンドを強く締めれば締めるほど、頬骨にかかる負荷も大きくなり、外すとくっきりとゴーグル跡が付いていたりします。
ヘッドマウントディスプレイをARグラスのように軽量化するのは技術的に難しいから、重量の負荷軽減は本体を吊り下げる等の工夫が必要ですね。
VRヘッドセット本体が軽くなるのは技術の進歩を待つしかありません。首が痛いのは嫌だけどVRの世界は捨てがたい、という人は次のような選択肢を検討してみてもいいと思います。
目次
カウンターウェイトを付ける・自作する
多くの人が実践しているのが”カウンターウェイト”で前後の重さのバランスをとること。本体の重さと同等かそれ以下の重さを後頭部側に加えることで、負荷の偏りを軽減させるのが目的です。
バッテリー内蔵タイプのヘッドセットの中には、自然とバランスがとれるように設計されているものもあるようです。
ヘッドセットに何かを括り付けるだけでもOKなため、自作派も多数。
Oculus Quest 2 ( Meta Quest 2 ) に100均の重り付けた!バランス良くなった🥳ダイソーのサンドウェイトと面ファスナーです🥳 pic.twitter.com/gDAP96LgyE
— しろくま (@siroxumaVR) July 16, 2022
meta quest 2 の電池持ち問題
モバイルバッテリーを後頭部取り付けで解消されるのは知ってたけど、アタッチメントが思ったより高かったので自作。
ダイソーのベルクロ3つで固定。
安定感も上がるし👍 pic.twitter.com/bw7PTgR2sX— ゆうげ (@yuuge_vr) August 25, 2022
「でもやっぱり重いのは嫌だ」という人は、思い切って吊り下げ方式に手を出しましょう。
本体をツールバランサーでぶら下げる
主に工場などで使われる”ツールバランサー”とか”スプリングバランサー”とか呼ばれている機器を使うと、重さが軽減されることが予想されます。
実際に試した方の下記ブログが参考になります。
は耐荷重量や最大ケーブル長、重量調整の可否など考慮しながら選ぶ必要があります。また、汎用廉価品を選ぶとテンションの強さが一定でなかったり、強度に問題があったりするので、きちんとした業務用を選ぶのが無難です。本格的なものは高価です。
実際の動作については遠藤工業の公式動画がわかりやすいので参考までに。
スプリングバランサーを使ってVRヘッドセットをぶら下げた場合、当然ながら可動域は限られます。広範囲を自由に動き回るのは難しいと思います。
自転車用ゴムロープ等でぶら下げる
100円ショップで購入できる自転車用ゴムロープでぶら下げるだけでも重さはかなり軽減されます。
サードパーティー製品でも何でもいいのでヘッドセットを装着した状態であれば、本体側に釣り手を付けるのは比較的簡単です。
下図はスリットに穴あきのプラ版を差し込み、平ゴムを通したもの。自転車用ゴムロープとの接続はカラビナを利用しました。本体及びヘッドセットへの加工は一切ありません。
ぶら下げた状態で本体が胸元まで来るように調整すれば、かぶった時の重量は体感で半分以下に軽減されます。
歩き回ったり上下左右に激しく振ったりする動きは難しいですが、「LES MILLS BODYCOMBAT」ぐらいなら意外と快適にできるのでおすすめです。
HMD Hangerを作った人も・・・
HMD Hangerを製作した人もいるようです。動画を見ると作ってみたくなりますが、簡単にできるものではなさそう・・・。
VRヘッドセットアレルギーの人は軽量化が必須
VRヘッドセットへの反応は人それぞれですが、中には装着して数分で首や肩・背中に違和感を感じたり、頭痛が起きたりする人がいるようです。私は首から背中にかけてひどい凝りを感じるようになったので、普通に使うのは諦めて天井からぶら下げることにしました。
私もそうですが、ストレートネックの人はフロントが重くなるVRヘッドセットを長時間使うのは難しいと思われます。技術が進歩して本体の重量が100gを切るぐらいになるまでは、吊り下げ方式のほうが安心して楽しめるかもしれません。