文化庁はマンガ、アニメーション、ゲーム、メディアアートの作品および所蔵情報を集めた「メディア芸術データベース(開発版)」サイトを、3月17日午前10時より公開した。
このデータベースは所蔵情報が含まれている点が重要。もう二度と目にすることはないだろうと諦めていたようなマンガにも、再び出会える可能性が出てきたということだ。
目次
データベースの使い方
データベースはマンガ・アニメ・ゲーム・メディアアートのジャンルに分類されている。作品名や著者名などで検索をして、ヒットしたデータリストから作品を選択する。
詳細情報とともに蔵書情報が表示される。所蔵館は「国立国会図書館」「川崎市市民ミュージアム」「明治大学米沢嘉博記念図書館」「プランゲ文庫」「京都国際マンガミュージアム」「大阪府立中央図書館 国際児童文学館」「熊本県菊陽町図書館(少女雑誌コレクション)」「北九州市漫画ミュージアム」など。
これらの所蔵館に行けば、ひょっとしたら閲覧できるかもしれない。このデータベース、なかなか役に立ちそうだ。
所蔵館情報
せっかくなので所蔵館の紹介を少々。
国立国会図書館
国内で出版された書籍のほぼ全てが納入されるという図書館。東京本館・関西館・国際子ども図書館の3施設がある。
《東京本館》千代田区永田町1-10-1 TEL:03-3506-3300(自動音声)
《関西館》京都府相楽郡精華町精華台8-1-3 TEL:0774-98-1200(自動音声)
《国際子ども図書館》東京都台東区上野公園12-49 TEL:03-3827-2069(自動音声)
プランゲ文庫
プランゲ文庫とは、アメリカ合衆国の歴史学者ゴードン・ウィリアム・プランゲが連合国軍占領下の日本で検閲された出版物を収集したもので、施設ではない。書物のデジタル化がすすめられていて、一部はデータで閲覧できる。
川崎市市民ミュージアム
博物館と美術館の複合文化施設で、漫画、映画、ビデオなど、近現代の表現を中心に扱っている。
◇神奈川県川崎市中原区等々力1-2 TEL:044-754-4500
明治大学米沢嘉博記念図書館
明治大学が計画している世界最大級のマンガ・アニメ・ゲームのアーカイブ施設「明治大学東京国際マンガミュージアム(仮称)」の先行施設としてつくられた図書館。蔵書を提供した米沢嘉博氏は、マンガ評論家でコミックマーケット前代表。
◇東京都千代田区猿楽町1-7-1
京都国際マンガミュージアム
京都市と京都精華大学が運営する、博物館と図書館を融合した新しい文化施設。マンガの収集・保管・展示およびマンガ文化に関する調査研究等を行っている。
◇京都市中京区金吹町452 TEL:075-254-7414
大阪府立中央図書館 国際児童文学館
大阪府立中央図書館・大阪国際児童文学振興財団・大阪府教育委員会が共催している、「子どもの読書支援センター」、「児童文化の総合資料センター」としての機能を持つ施設。
◇東大阪市荒本北1-2-1 TEL:06-6745-0170
熊本県菊陽町図書館
明治・大正・昭和の少女雑誌コレクションを常時展示している。
◇熊本県菊池郡菊陽町原水1438-1 TEL:096-232-0404
北九州市漫画ミュージアム
地元ゆかりの漫画家を中心に、幅広く漫画作品と関連資料を収集・保存し、漫画の特性や魅力を伝える活動を目的とした研究機関。
◇福岡県北九州市小倉北区浅野二丁目14-5 TEL:093-512-5077
こうしてみると昔のマンガを閲覧できる施設は全国に多数あることがわかる。研究や情報収集目的でなくても、懐かしい名作との再会を求めて足を運んでみるのもいいかもしれない。