家の中で無線LAN(Wi-Fi)が届かなくて困ることがある。木造の家なら無線LANルーターひとつで結構いけるのだけれど、鉄筋コンクリートのマンションなどでは南側のリビングから北側の部屋まで無線LANが届かなかったりする。実際に困ったときにいろいろ調べたり試したりしたので、そのまとめ。
目次
無線LANが届かない時の選択肢
光回線のモデムがリビングにあり、無線LANルーターがつながっている状況。北側にある部屋に行くと無線LANがつながらなくなる。大した距離ではないと思うのだけれど、壁やドアが邪魔をしている。
昔なら長いLANケーブルを這わすしかなかったのだけれど、今はいくつか方法がある。
検討したのは次の4つ。
・無線LAN中継器を利用する
・電力線LAN(PLCアダプター)を利用する
・同軸線モデムを利用する
それぞれにメリット・デメリットがあるようだけれど、とにかくどれかを導入しないとこのままでは困る・・・。
無線LANルーターをメッシュWi-Fiのものに買い替える
現在使っている無線LANルーターはドコモのレンタル品。手元に余っているのはWN-G300TRのような廉価版。普通なら一台で十分届くはずなのだけれど、台所や風呂を越えた廊下の先にある部屋なので電波が届かない。加えてマンションのような集合住宅では他の無線LANルーターとの電波干渉もあるのでつながりにくくなるらしい。
広範囲にカバーしてくれる最新の無線LANルーターを導入すれば問題は解決するかもしれないが、一台ではやはり不安なので、最近注目されている”メッシュWi-Fi”対応機器の導入を検討。
メッシュWi-Fiというのは親機の無線LANルーターと1台以上の子機(中継器)をセットで導入して通信範囲を広げる手段。親機・子機への接続は自動で切り替わるため、家のどこへ移動しても接続が途切れない。
I-O DATAでいえばWN-DX1167GREX が親機・子機のセットでリーズナブル。
バッファローでは”Wi-Fi Easy Mesh”と呼ぶらしい。
バッファローのエントリーモデルはWSR-1800AX4S(親機)とWEX-1800AX4(子機)の組み合わせ。
セット販売はしていないようだ。合計するとアイ・オー・データのエントリー製品よりもちょっと高くなる。スペックが違うので比較はできないけれど。
メッシュWi-Fiは常に最適な接続に自動的に切り替わるのがいい。ただしメーカーによって規格が異なるため、親機と子機を同一メーカーでそろえる必要がある。
無線LAN中継器を利用する
既存の無線LANルーターをそのままに通信範囲を広げたい場合、無線LAN中継器の導入がおすすめっぽい。
既存ルーターを親機にして、中継器を子機としてつなぐ。構成はメッシュWi-Fiに似ている。親機と子機のメーカーが異なっても接続できるというのが大きなメリットだけれども、メッシュWi-Fiと違って自動で切り替わることはない。
I-O DATAではWN-G300EXPがエントリーモデル。
バッファローではWEX-733DHPTXがエントリーモデル。WEX-733DHPTXは安価ながら優先LANにも対応している点がいい。
PLCアダプター(電力線LAN)を利用する
Wi-Fiが届かない場合に有線LANを延長させる方法としておすすめなのが、電力線(ACコンセント)を利用したネットワークの構築、すなわちPLCアダプターの導入だ。
PLCアダプターは家庭内の電力線に信号を乗せて送るもので”コンセントLAN”とも呼ばれている。巷に登場したのは2005年頃。昔と比べて最近のものは通信も安定しており、かなり実用的になっている。
IO-DATAのエントリーモデルはPLC-HD240ER-S。マスターアダプターとターミナルアダプターのセット。
バッファローではPLCアダプターを生産していない。Panasonicは家庭向けPLCアダプター(BL-PA100KT)の生産を終了している。
なお、廉価版ではTENDAというメーカーのベストセラー商品 Tenda AV1000というのもある。
WiFiがダメダメなPCをどうしようかと思っていたけど、リサイクルショップでPLCアダプタが安く手に入ったのでダメ元で試したら劇的に改善した😁 pic.twitter.com/tn5RvyzbNE
— ごせんぞ (@gosen_zo) April 3, 2021
同軸線モデムを利用する
同軸線モデムというのはちょっとマニアックな製品なのだけれど、家庭内のTVアンテナ線を使ってLANをつなげるシステム。
インターネットモデムの近くにアンテナの差込口があって、LANを延長させたい先にもアンテナ差込口があることが必須だけれど、状況によっては便利なシステムだ。
DXアンテナというメーカーのECG12M1(親機)とEOC10C01(子機)の組み合わせで実現する。価格が多少高めなのが難点。
DXアンテナ様よりお借りした同軸線モデム。wifiが届かない二階や離れで使用を念頭にテストしてみました。TVの同軸線にLANの信号を載せるものです。PLCより速くてVDSLより遅い感じ。YouTubeくらいなら問題ないです。 pic.twitter.com/87WFnCCaha
— 💉熊(kazu)猫💉 (@pankazuda) January 24, 2020
実際に導入したのは・・・
いろいろ調べた上で、できるだけ低予算で導入したのは、PLCアダプターと無線LAN中継器。
PLCアダプターは「使ってみたかった」というのが大きな理由。無線LAN中継器は現在のルーターを買い替える必要性を感じなかったから。家の中を移動しながらWi-Fiを利用することもそれほどないので、メッシュWi-Fiの導入は見送った。
実測値はどうか
本回線の有線、無線LANルーター経由、中継器経由、PLCアダプター経由での実測値は次の通り。
本回線(ルーター経由の有線) | 66Mbps |
ルーター経由の無線 | 20Mbps |
中継器経由の無線 | 11Mbps |
中継器経由の有線 | 18Mbps |
PLCアダプター経由の有線 | 28Mbps |
巷の”LANを拡張して良かったこと”
LANを拡張して良かった点は人によっていろいろだと思うけれど、PCやスマホが使えるようになるという当たり前の恩恵以外にもいろいろあるみたい。
どの部屋でもロボット掃除機が使えるようになる
今や家電もIoT化が進んでおり、Wi-Fiを使うようになってきた。特に自動掃除機は間取りのマップを自動作成する機能があったりする。Wi-Fiが届かない場所だと掃除をしてくれなかったり、遠隔操作が利用できなくて困ることも・・・。
RIDAR搭載 掃除機みるみる部屋のマップが自動生成されるw pic.twitter.com/97jCM0JIyb
— GOROman (@GOROman) November 8, 2019
中継器を導入してWi-Fiエリアを広げてやれば、どの部屋でも使えるようになる。でも家中の掃除を一台でさせようとすると、中継器よりもメッシュWi-Fiのほうが機動的に切り替わるのでシームレス。
自動餌やり機の置き場に困らない
近年はペット用の自動餌やり機もIoT対応に。スマホから操作ができ、カメラ監視もお手のもの。Wi-Fiが届けばどこにでも設置できる。
ホームネットワークシステムも設置可能
玄関ドアやサッシ窓が開くとアラーム音を発したりスマホに通知を出したりしてくれるホームセキュリティーシステムの導入に際しても、各部屋でWi-Fiが利用できることが不可欠。パナソニックのホームネットワークシステムがおすすめ。
まとめ
以上、無線LANが届かなくて困ったときに調べた対処方法のまとめを紹介してみた。
個人的には電力線LAN(PLCアダプター)が意外と使えるのでびっくり。LANケーブルを這わることなく、安価でネットワークの範囲を広げることができたので満足している。PLCアダプターは企業向けとして再評価されているらしいけれど、これほど安定しているのであれば当然だと思う。