スマホのカメラで写真を撮っていると、標準機能だけではどうしても限界を感じることがあります。それは例えば、遠くにある被写体を大きく撮りたい場合です。
標準の望遠機能はせいぜい2~3倍。光学ズームの枠を超えてデジタルズームにすればもっと倍率を高めることもできますが、画質の劣化は否めません。
もう少し何とかしたい。そんな時は「双眼鏡用スマホアダプター」を選択肢の一つとして検討してみることをお勧めします。
手持ちの双眼鏡は Olympus 8×40 DPSⅠという1万円前後で購入できる製品。これにユニバーサル望遠鏡/双眼鏡&スマホアダプターを取り付けてスマートフォンと合体させます。
目次
双眼鏡+スマホで撮った実際の写真
百聞は一見に如かず。実際に撮影した写真を比較してみましょう。
まずはスマートフォンの【標準レンズ】で撮影。
次に【光学ズーム(2倍)】で撮影。
【デジタルズーム(10倍)】で撮影。やはりデジタルズームは画質が荒い。
では次に、【双眼鏡+スマートフォン(標準)】で撮影したもの。これで実質8倍。
最後は【双眼鏡+スマートフォン(光学2倍)】で撮影したもの。16倍という計算。前出のデジタルズーム(10倍)よりも大きく写せて、しかも画質が鮮明です。
今回の例では被写体までの距離はおよそ800mほど。双眼鏡とスマホでこれだけ鮮明に望遠写真が撮れれば大満足ではないでしょうか。
ちなみに上記の写真は実際の写真をそれぞれ同じピクセル比で切り出して比較したもの。【双眼鏡+スマートフォン(標準)】で撮影した場合は、実際には”ケラレ”と呼ばれる黒丸の縁が映るので、トリミング作業が必要となります。【双眼鏡+スマートフォン(光学2倍)】ではケラレは生じません。
スマホアダプター製品のタイプ
スマホアダプターのほとんどはユニバーサルタイプ(汎用タイプ)なので、Android機でもiPhoneでもたいていの機種に対応しています。
要はスマホのレンズと双眼鏡の接眼レンズの位置がピッタリ合ったまま固定できればOKなので、それほど複雑な構造や仕掛けは必要ありません。
ただし汎用タイプの場合、スマホの着脱が少々面倒で、しかも外したあとでまた装着する時に微調整をやり直す必要があります。
スマホホルダーが回転式になっていて着脱の手間がいらないタイプもあります。価格が比較的高めですが、SNAPZOOMⅡなどはおしゃれです。
接眼レンズにはめ込むような仕様になっている製品もあります。これなら着脱が簡単。接眼レンズとの相性が合えば使い勝手は良さそうです。
試しに使ってみたいだけなので安く済ませたい、というのであればユニバーサルタイプで十分です。
双眼鏡+スマホで撮影する際の注意点
双眼鏡とスマホを組み合わせて撮影する場合、次の注意が必要です。
できれば三脚を使用
望遠レンズで撮影する場合、被写体への照準が合わせづらいのは言うまでもありません。照準ずれや手ぶれを防止するためにも双眼鏡を三脚で固定することをお勧めします。
大きめの双眼鏡であれば必ず三脚アダプター用のネジ穴が付いています。三脚用アダプターを購入して固定しましょう。
タイマーを使う
撮影時の手ぶれを防ぐために、スマホのシャッターは2秒ぐらいのタイマーを使いましょう。
双眼鏡+スマホで撮っている人たち
スマホアダプターを使うまではいかなくても、双眼鏡とスマホで即席望遠撮影をしている人は結構いるようです。
双眼鏡+スマホで撮影した富士山がなかなか良かった✨ pic.twitter.com/nx8Jp8vGGJ
— うゐ (@UI_Anime765) November 20, 2021
のんびりペンギン
双眼鏡+スマホでも割と綺麗に撮れるね#富士花鳥園 pic.twitter.com/e2WKOCifdK— ちゃっ! (@takingchap) May 4, 2022
スーパードライの飛行船、横浜港の上空にしばらくいたので写真再チャレンジ出来ました(双眼鏡+スマホ) #イマソラ pic.twitter.com/l2QhQp2MVk
— さや (@harmony018) May 28, 2022
井の頭公園でカワセミ!
カメラ持ってなくて、双眼鏡+スマホで撮影カワウソもいるしカワセミもいるよ#井の頭公園 #カワセミ pic.twitter.com/9cA6dON3Tx
— まつり (@Matsuri_Amagaya) November 3, 2021
まとめ
以上、双眼鏡にスマホアダプターを取り付けて撮影する方法について紹介しました。
デジイチの望遠レンズは値段が高いし、フィールドスコープを購入するほど本格的にやる気はないし・・・という人にピッタリの双眼鏡&スマホの組み合わせ撮影。きっと、いろいろ撮ってみたくなると思いますよ。