駿河台大学講師の八田真行さんが2015年のオープンを予定している「Whistleblowing.jp」(内部告発.jp)は、
匿名通信ツール「Tor」を経由してのみアクセスできる匿名サイト。まじかよ、そういう時代なの?
Torは誰もが無料で使えて、匿名希望でサイトにアクセスできるツール。名前はかなりメジャーになりつつあるが、Torブラウザーを日常的に使っている人は私の周りにはいない。未だマニアック感が拭い去れないキワモノというイメージが強い。
でも匿名社会が本格的にスタートする前に、いちおうはTorを仕込んで匿名化の準備しとく?
というわけで、ダウンロードは公式サイトから。
Torは、あのエドワード・スノーデン氏が暴露したことで有名になった監視システム「PRISM」に対しても匿名を守り通したらしいという話も聞こえてくるような堅固なシステムなのだが、最近のアメリカのニュースでは、Torを介してやりとりをしていた闇サイト414件が警察によって差し押さえられ、17人が逮捕者されたという。ひょっとしてアメリカ当局は既にTorを破ってる?
真偽のほどはよく判らないが・・・。
世間一般の常識では、現状最も堅固な匿名システムの1つであると言われているTor。サーバーに対して限りなく匿名の状態でアクセスできるのは非常に安心である。
Torブラウザーを使うと、日本からの接続を制限しているような海外のサイトに対しても、難なくアクセスできるようになる。
例えば日本での人気が高まりすぎてアクセス制限がかかってしまったアメリカのインターネットラジオサイト「Pandora Radio」に対してだって、Torブラウザーを普通に使うだけで簡単にアクセスできるようになる。
最新のTorブラウザーはFlash Playerのインストールも普通にできるので、標準ブラウザーとして十分使えるシロモノなのだ。それに、匿名での接続ラインを確立するまでに少々時間がかかるだけで、一旦つながってしまえば遅さは感じない。普段遣いをしても困ることはないようだ。
ブラウザーの操作が英語では困るようなら、日本語化もできる。下記サイトから[ja.xpi]ファイルをダウンロードして、Torブラウザーのアドインに加える。
http://ftp.mozilla.org/pub/mozilla.org
目当てのファイルは”/firefox/releases/バージョン/win32/xpi/”フォルダにある。Torブラウザーのバージョン情報に表示されているFirefoxのバージョンを確認して、それと同じかそれ以前のフォルダーを探り、”/win32/xpi/ja.xpi”を見つけてダウンロードし、それを”Install Add-On from file”でインストール。
インストールしたらTorブラウザーを再起動。
再起動後にアドレスバーに[about:config]と入力
[general.useragent.locale]を検索。
[general.useragent.locale]をダブルクリックして「en-US」を「ja-JP」に変更。
再起動すれば日本語化完了。
TorブラウザーはWindowsやMac用・Linux用だけでなく、Android用もあるので、スマホでも匿名ブラウジングができる。
AndroidスマホでTorを使うにはTor通信用アプリとorwebブラウザーが必要。どちらもGoogleplayで手に入る。
Tor専用サーバーの世界は現在無法地帯になっているらしい。重要なサイトから違法なサイトまで、いろいろ混在しているとか。その辺りが整理されたらされたで、何だか匿名っぽくない気もするけど。
本気で内部告発したいような秘密を握っていない私は使わないかもしれないが、そうでない人は「Whistleblowing.jp」(内部告発.jp)がオープンするまでにTorをマスターして、来るべき日に備えよう!