無料でギガ単位の大容量ファイルを扱える転送サービスが登場してきた。
デカい動画ファイルでも圧縮ファイルでも容量の気兼ねなく相手に送ることができるのは、いざという時にとっても助かる。ファイル転送サービスも大容量競争の時代に突入って感じだ。そんなサービスを7つ紹介。
目次
データ便
2004年にサービスを開始したファイル転送サービス「データ便」。500MB以下のファイルなら会員登録なしでも利用できる。
料金プランは次の通り。
プラン | 転送容量 |
ライトプラン(無料) | 500MB |
フリープラン(無料) | 2GB |
ビジネスプラン(月額330/550円) | 無制限 |
フリープラン・ライトプランで利用した場合のデータの保管期間は7日間。ビジネスプランの場合は無期限。
送りたいファイルをドロップして有効期限やパスワード、ダウンロード通知を受け取るメールアドレスを設定する。セキュリティ便を選ぶと受信者による申請と、送信者による許可の手続きが加わり、より堅固に。
SSL暗号化通信でセキュリティ面も安心。ビジネスプランになると共用サーバーではなく専用サーバーでの保管となる。
ファイルポスト(FilePost)
15ファイル、合計3GBの大容量ファイル・データの受渡しが可能なサービスが「ファイルポスト(FilePost)」だ。
ファイルの保存期間は7日間まで。ただしダウンロード容量は合計6GBまでの制限があるので、例えば3GBのファイルならば2回あるいは2人までしかダウンロードできない。
ファイルをドロップ後、パスワード・預かり期間・受取人へのメッセージを設定して送信する。
また、250MBまでのファイルを7日間またはダウンロード総量1000MBまで保存できるWEBフォルダのサービスも行っている。
ユーザー登録等の面倒な手続きが一切必要ないという点がウリ。それでいてダウンロード履歴表示機能なども用意されている、完全無料の簡易サービスにしてはなかなかの優秀さ。
ちょっと大きめのファイルをたくさん送らなければならない時には手軽で重宝するサービスだ。
BitSend(ビットセンド)※2022年終了
会員登録不要で保存容量無制限、保存期間が最大14日間という、かなり思い切ったサービスに乗り出したのが2015年2月からサービスを開始した「BitSend」だ。
驚くべきは、その容量の大きさ。1ファイルの最大容量は3000MB(3GB)までで、しかも最大100ファイルまで同時アップロードが可能。もちろん使っている回線速度の制約はあるものの、サービスとしては3GBのファイルを一気に100個、合計して300GBのアップロードが一度に可能というのは他に類を見ない強力さ。
ダウンロードURLの暗号化なども万全で、ビジネスでのご利用も歓迎とのこと。安心して使えるビッグなサービスと言えそうだ。
※「BitSend」はサービスを終了した模様。
GigaFile便(ギガファイル便)
1ファイルの最大サイズが300GBという、とんでもない大容量転送サービスが「GigaFile便(ギガファイル便)」。サービス開始以降、5GB→10GB→25GB→200GBと徐々に最大ファイルサイズが大きくなった。
こんなにデカいサイズが果たして必要なのか、という話もあるが、とにかく無料で使えて、しかも容量無制限ときているから、おそらくファイル転送サービス業界最強と言えるだろう。
保存期間は最大100日間まで選べて、これも十分な設定。ダウンロード用パスワードも設定できるのでセキュリティ面でも安心できる。
相手の受け取りを確認するメール通知も設定できる。
馬鹿デカいファイルを送らなくてはならなくなった緊急事態に対応できるサービスはGigaFile便以外にありえない。
filestorage(ファイルストレージ)
無料で容量無制限のサービスが「filestorage(ファイルストレージ)」。登録なしでも容量無制限。無料でも1ファイルの最大アップロードサイズは2GBまで、有料だと10GBまで。
ただし未登録で利用した場合、アップしたファイルが期限が切れるまで自分では消せなかったり、相手が受け取ったか確認できなかったりする。
おくりん坊
ログインなしで500MB、無料会員登録すれば2GBまでのファイルを送ることが出来る「おくりん坊」。シンプルな操作性が好評。
会員登録なしですぐに送ることが出来る。相手にはダウンロード用URLを伝えるだけ。
無料会員登録をしてログインすると、ダウンロード通知など入力・設定できる項目が増える。
Conneポスト(コンネポスト)
「完全無料」「国内サーバで安心」のConneポスト。閲覧・ダウンロードの状況確認ができ、送ったファイルの修正更新も可能という、ビジネスユースに十分耐えうるスペックを備える。スマホにも対応。5名まで無料で使えるチームプランというのも用意されている。
Smart Data便(スマートデータびん)
最大1GBのファイルを72時間だけ保管してくれる無料サービスが「Smart Data便」。登録作業なし、ドロップするだけでOKなのでとても使いやすい。
オプションとしてダウンロード時のパスワードの設定と、ダウンロード完了時の通知を受けるメールアドレスの登録が可能。
Send Anywhere(センド エニウェア)
PCでもスマホ(iOS / Android)でも相互にファイルの受け渡しができる点でメジャーになってきているのがSend Anywhere(センド エニウェア)だ。
ファイルをサーバーに保存されず相手に直接転送される方法と、最大48時間サーバーに保管される方法がある。
一度に送信できるファイルサイズは直接送信なら無制限、一時保管方式なら10GBまで。
SHAREit(シェアイット)
Send Anywhereと同様に、PCでもスマホ(iOS / Android)でも相互にファイル転送が可能なサービス。インターネットが必要ないという優れモノだけれど、端末間が10m以上離れていると送れない。
アプリ主体で転送を行うため、双方に事前にインストールしておく必要がある。
まとめ
クラウドストレージと違って、相手にログインしてもらう必要がないファイル転送サービスは、一時的なファイル受け渡しに使うには最適で、期間が過ぎれば消えてくれるので後々も安心。
ファイルの大容量化が進むにつれ、今後もファイル転送サービスの容量競争が激化するのは間違いないだろう。
無料でサービスを提供していくのはなかなか難しいとは思うけれど、こういう便利なサービスは続いて欲しいと思う。
なお、重要な情報や機密文書など、何が何でも守らなければならないようなファイルの場合、やはり無料サービスを利用するのは避けた方がいい。特に企業間のファイルの受け渡しなどは、有料サービスとして運営している「クリプト便」などを活用することをおすすめしたい。