東芝によって2008年に発表された近距離無線転送技術である「TransferJet」が、最近になってようやく一般用機器として出回り始めた。通信距離は3センチほどなので、通信端末同士を近づけないと使えない非接触デバイスのようなものだが、理論値が560Mbpsで実効値375Mbpsという驚異的な速度は、USB2.0の理論値480Mbpsに匹敵する。
タイプとしては今のところ「USBアダプター」と「SDカード」がある。様々なデバイスの形態に合わせて「TransferJet」を追加搭載することにより、PC・スマホ・デジカメなどの間でケーブルレスのデータ転送ができるようになるという、とてもありがたいガジェットだ。
USBアダプタータイプ
USBアダプターの場合は、USBアダプターとMicroUSBアダプターの2種類があり、セット商品も出ている。一般的にはPCにUSBアダプターを、スマホやタブレットにMicroUSBアダプターを挿して双方向データ通信をすることになるだろう。
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SDカードタイプ
「TransferJet」搭載のSDカードは東芝により開発され、2015年7月31日から販売される。これをデジカメに搭載すれば、PCやスマホに写真データを転送する際に、いちいちSDカードを出し入れすることも、USBケーブルでつなぐこともなくなる。
業界初ということで、16GBで7000円前後と価格は高め。だが、このSDカードを使うことで、データのやりとりが格段にカンタン便利になることは間違いない。
東芝の発表では2017年までに10Gbps(約1.25Gバイト/秒)まで速度を向上させる予定だとか。世の中ならUSBケーブルがなくなる日も近いかもしれない。