結論から言ってしまうと、低スペックのAndroidスマホであっても自分でROM焼きする手間を惜しまなければ現役で十分やっていけるものになるということを感じた。
早い話が「ポケモンGO」がアップデートされた途端、古いAndroidスマホでは起動しなくなったので、せっかくだからやってみようかと考えて海外ROMで5.1.1にしてみようと思い立ったわけだ。
海外版ROM焼きのあれこれ
海外版ROMを焼く方法はいろいろなサイトで紹介されているのでそちらを参考にして欲しい。前々から何度となくお世話になった主なサイトには次のようなものがある。
→Xperia A SO-04EのクリーンインストールとZR化について実験しました
→Xperia Z Ultra SOL24 を Android 5.1.1 (Lollipop) にアップグレードしてイギリスの SIM を使う
→ドコモのXperia Z1 SO-01Fを5.1.1(ロリポップ)にする方法、使い心地など
→ドコモXperia Z・Z1に海外版Android5.0(Lollipop)を焼いてみた結果
どのサイトにも手順が詳しく書かれているけれど、やはり自分でやってみるとうまくいかないことが多々出てくるので、備忘録も兼ねてちょっとまとめを書いておく。
海外ROMで焼き直すことの意義
日本国内の正規サポートではAndroid4.4あたりまでしかアップグレードできないAndroid端末を、5.1.1(lollipop)までアップできることで、利用できなかったアプリが使えるようになる。
たとえば「ポケモンGo」は2018年10月末のアップデートにより、Android4.4.2となど境界線に位置するOSでは動かなくなった。それまではギリギリ動いていたものが起動すらしなくなった。
でも5.1.1にアップグレードできれば正常に動く。しかも体感的には4.4で動かしていた時よりもサクサクしている。
海外版のROMを焼くとNFC機能が無効になるため、サイフケータイは使えなくなる。赤外線もワンセグもダメ。でも低スペックの余り物として存在している端末がほとんどだから、使えなくなって困ることは少ないように思う。
パソコンと同じで、新OSをアップデートすることで重たくなる部分もある。でも目的が「ポケモンGOをやりたい」とか「最小限の機能を持つlollipopマシンとして現役復帰させたい」というような場合、アップグレードする意義は大いにある。
必要な環境
ざっくりと、こんな感じだ。
JAVAは無料JAVAソフトのダウンロードサイトで入手する。
Android Studioは公式サイトで。
FlashToolも公式サイトで。
注意点
どれもインストールや作業そのものに結構時間を食う。再起動を伴う場合もある。のんびりやることが肝要。
Flashtoolも一つ一つの作業にタイムラグがある。固まったかな、と思っても案外動いている。
Flastoolに付属しているXperiFirmというツールは海外のROMをダウンロードするのに最適だが、これにないZ Ultra SOL24などROMが見つからないものもある。そういう場合は直接ダウンロードできるサイトを探す。
また、Flashitoolで焼くのにAndroid端末をUSB接続するのだが、Flashモードでつなぐためには本体電源を切った状態でボリュームの-(マイナス)ボタンを押しながらUSBケーブルを挿す、という変則行為をする必要がある。
さらに、Flashtoolで焼くにはFlashtoolのドライバーをPCにインストールする必要があり、これはFlashtoolのフォルダ内「\Flashtool\drivers」フォルダをあけて、そこにある「Flashtool-drivers.exe」を使ってインストールする必要がある。これを入れないとつながらない。
ROM焼きして終えてから初回のAndroid端末の起動は結構時間がかかる。我慢して待つ。「失敗したか」と早合点してバッテリーを抜いたりしてはいけない。
アップグレードしてみて
見慣れた(見飽きた)端末画面で5.1.1(lollipop)が動いているのは、なんだかうれしい。入れ直したわけだから動作も新品よろしくサクサクしている。
当然ながら最新機種のような感じとは程遠いわけで、あまり贅沢なことを期待してはいけないが、それでも「古いと言っても十分動くんだな」というのが正直な感想。
アップすることで我が家のSO-04E、SO-01F、SOL24はめでたく現役復帰(?)となった。くどいようだがポケGOも動く。
まとめ
言うまでもないことだけれど、海外ROMを焼くとメーカーサポートは受けられなくなる。元の状態に戻らなくてもいいという場合に限り、ROM焼きに手を出してもOKなのだ。
正しい手順を踏めば簡単にできる海外版ROMを使ってのアップグレード。でも失敗することもある。すべて自己責任。危ない橋だと感じる人は、新しいスマホをメルカリかどこかで購入したほうが無難だし、時間の節約になると思う。